作品紹介 -スタッフ関連まとめ-

 作品は多くのスタッフの協力で成り立っているものの、メインとなる監督やシリーズ構成、キャラクターデザインという切り口でしか見られないことも多々あります。 勿論、「やっぱり○○さんの作画はいいよね」「今回は××さんの脚本だったから面白かったよね」という事は、深いアニメファンであれば色々語れると思いますが、 関わったスタッフの統計を客観的に見ることは、実は意外と少ないのではないかと思います。
 という事で、ここでは『アイドル伝説えり子』という1つの作品をスタッフで考察してみた結果を記してみたいと思います。

脚本 ――――
1 影山由美 4/7/12/13/16/20/22/24/
29/31/33/38/41/46/50
15回 最も多く脚本を手掛けた影山さんは、良子の刺客や罠関連、項介が仕組んだスキャンダル、岡山巡業、ライバルの共演、カオリ、新曲発表会、麗の平手打ち、ハワード来日、サバイバル、謝恩会、ホテル爆発、クラス分裂、えり子失踪といった「運命の稲妻」が走る重たい系統、どん底へ落とす系統を担当されています。また、殴ったりひっぱたいたりといった行為や「え!?」と思う奇抜なこと(洋含む(爆))も多く、担当されている本数からしても『アイドル伝説えり子』の色を決めた人とも言えそうです(笑)。
2 荒川稔久 3/8/9/14/17/23/27/30/
42/47/49/51
12回 2位の荒川さんは、光る妖精、えり子と麻美の友情、えり子の初レコーディング、冬実、美奈子の目覚め、音楽村、麗の苦悩、危ない婦警さん、麻美の恋、裕華との友情、えり子の苦悩、伝説の少女といった「女の子の心情描写」をキーワードとする様な回で括れる話を担当されています。特に「May be Dream」を使用した2話、麻美や裕華関連の話は、心に残るドラマとして印象深いです。
3 川崎裕之 5/10/11/15/19/25/32/35/
37/44
10回 3位の川崎さんは、秘密特訓、麗のコンサートへ登板するえり子、アカペラ、マリンライブステージ出演取消、えり子と麗のCM撮影、ジャズダンス、ニューヨークへの旅立ち、えり子と麗の決着、星吾とのドライブといった「えり子と麗」を主軸にしたドラマと、それに関わる項介の扱いが多い回を担当されています。麗の感情描写の第一人者と言っても良いかもしれません。
4 小山高生 1/2/6/18/26/34/39/45/
48
9回 シリーズ構成の小山さんは、物語の開始、デビューへの流れ、どん底のえり子の転機、麗の心を引き裂く事件、美奈子の記憶回復、第3クールのフィナーレ、えり子の受験、卒業式といった「物語のキーポイント」を確実に押さえています。だからこそ、51本という長い物語が破綻しないで成立したとも言えそうです。
5 渡辺誓子 21/28/36/43 4回 渡辺さんは、えり子の星吾への憧れ、麗を信じて待つえり子と彷徨う麗との対比、麗を圧倒するえり子の歌、靖子の夢。担当回数こそ少ないですが、直接台詞が無くとも湧き出る想いを表現する回が多いですね。
6 網野哲朗 40 1回 全話の中で監督自身が担当した回は、総集編に近い1本。これが単なる総集編に感じないのは流石です。麗を主軸に微妙な心情描写を表現しています。

絵コンテ ――――
1 吉田健次郎 3/9/12/16/21/22/26/30/
34/45/51
11回 物語の1/5を担当した吉田さんは、光る妖精、初レコーディング、ハワイ、岡山巡業、軽井沢でのひと時、カオリ、最悪のシナリオへの切っ掛け、危ない婦警さん、美奈子の記憶回復、受験、伝説の少女といった回を担当されています。 必ず大きな「仕掛け」が入っているのは特徴の1つと言って良いかもしれません。
2 アミノテツロー 1/2/5/8/15/23/28/37/
39/40
10回 監督自ら物語の1/5の絵コンテを担当されています。導入部分や秘密の特訓、聖愛退学、アカペラ、音楽村、ファンクラブ結成記念コンサート、えり子と麗の決着、栄光、小さな奇跡といった印象深いエピソードが多いですね。
3 倉井さとし 14/19/25/31/38/44/47 7回 担当回数は7回という全体の1/7ですが、3位になった倉井さん。冬実、マリンライブステージ出場取消、CM撮影、対決開幕、謝恩会、星吾とのドライブ、裕華との友情といった、小粒ながらもグッと来るエピソードが多く顔を見せています。
4 鈴木敏明 11/18/32/43/48 5回 担当回数は5回という全体の1/10ですが、4位になった鈴木さん。麗のコンサートへの登板、水泳大会、ジャズダンス、靖子の夢、卒業式といった、ベスト10入りする様な名エピソードを手掛けているのは目を引きますね。
5 森 一浩 13/20/36 3回
6 栗山美秀 46/50 2回
6 小林真理 6/10 2回
6 米谷良和 24/29 2回
9 三島道夫 17(24) 1.5回
10 うえだひでひと 7 1回
10 大庭寿太郎 4 1回
10 寒竹清隆 27 1回
10 垂 永士 41 1回
10 福多 潤 42 1回
10 ますなりこうじ 35 1回
10 村上憲治 49 1回
10 村山 靖 33 1回
担当人数:17名

演出 ――――
1 吉田健次郎 3/9/12/16/21/26/30/34/
39/45/51
11回 絵コンテ同様、演出も物語の1/5を担当された吉田さんは、1本を除いて(絵コンテを担当した22話(カオリ)は演出せず、代わりに39話(栄光)を演出)全て絵コンテと演出を兼任しています。
2 鈴木敏明 5/11/18/22/27/32/37/43/
48
9回 絵コンテよりも多くの回を演出された鈴木さんは、ご自身の担当した絵コンテは全て演出も兼任しています。 演出のみとして、秘密の特訓、カオリ、麗の苦悩、えり子と麗の決着を担当されていますが、そのどれもがドキドキ感の高いエピソードであるのは見逃せません。
3 羽生頼仙 31/38/40/44 4回 担当回数は全体の3位ながら、4回という数は然程でもない羽生さんは、絵コンテを全く担当されておりません。 担当された回は、対決開幕、謝恩会、小さな奇跡、星吾とドライブという然程のインパクトは無い様に思えますが、対決時の稲妻、謝恩会での洋、項介の生還、暴走族等、意外と印象深いものだったりします(笑)。
4 倉井さとし 14/19/25 3回
4 村山 靖 23/33/50 3回
4 森 一浩 13/20/36 3回
7 アミノテツロー 1/28 2回
7 岡田 聡 42/47 2回
7 栗山美秀 41/46 2回
7 米谷良和 24/29 2回
11 村上憲治 49(2) 1.5回
12 井上 修 4 1回
12 内田裕司 2 1回
12 大庭寿太郎 8 1回
12 小林真理 6 1回
12 内藤 孝 15 1回
12 中村喜則 7 1回
12 ますなりこうじ 35 1回
12 三島 孝 10 1回
12 三島道夫 17 1回
担当人数:21名

作画監督 ―――― ※2段目は原画担当回とその回数です(上位7人のみ)
1 山内則康 1/8/16/23/30/34/39/43/
48/51

1/16/23/30/34/39/43/48
10回

8回
キャラクターデザイン担当者が全体の1/5回を担当したことになります。 危ない婦警さん、栄光、卒業式、伝説の少女の様に「コレ!」という回は確実に自ら作画監督を担当されており、「全ての基本形となる作画」であること感じさせてくれます。 担当された回は、結構表情のバリエーションも豊富です。
2 関野昌弘 9/14/19/25/38/45

38/45
6回

2回
山内さんに次いで多かった関野さんは、山内さんのイメージを忠実に守りながらも、独特の可愛らしさが含まれている様に感じます。冬実、CM撮影、受験等、その持ち味が活きていると感じますが如何でしょうか。少し小さめの顔にクリッとした目…。
2 畑 良子 6/10/17/35/41/46

10/24/29/41/46
6回

5回
担当回数は関野さんと同じで2番手となる畑さんは、目に特徴が現れています。少し大きめの目は、担当回であるデビュー直前、麗のコンサート登板、美奈子の目覚め、ニューヨーク旅立ち、ホテル爆発、クラス分裂のそれぞれで、上手くえり子の感情を表現していました。
4 林 委千夫 27/32/37/42/47

50
5回

1回
全体の1/10を担当されている林さんは、畑さん同様に目に特徴があります(目の形ですね)。担当回は、麗の苦悩、ジャズダンス、えり子と麗の決着、麻美の恋、裕華との友情といった印象深いものが多く、特に引き締まった表情にはこちらの緊張感も増したと思います。
5 伊藤久美子 28/31/40/49

13/21/28/31/51
4回

5回
担当回数は4回と少ないものの、ファンクラブ結成記念コンサート、対決開幕、小さな奇跡、えり子の苦悩といった感情の起伏を伴う大切な回を担当されています。少し面長で顎のラインが鋭角であるといった特徴があり、担当回に相応しいものだったと感じます。
5 近永健一 3/12/20/26

12/20/26/30/34/39/43/48
4回

8回
作画監督としては意外にも4回しか担当していないキッタさん(笑)。近永健一さんの描くえり子は、時折覗かせる大人っぽさが特徴だと思います。そして、それに可愛さも同居するから魅力的です。担当回の光る妖精とライバルとの共演は、それが顕著に現れています。
7 村田美樹子 13/21/33

13/21/28/51
3回

4回
3回という決して多い担当回数ではないのですが、全体的に丸みのある女の子女の子したえり子の表情に特徴がある様に思えます(その割にはスキャンダルやサバイバルといった重い回が多いので、可愛いカットが余計に目立つのかもしれませんが)。
8 工藤裕加 7/15 2回
8 小森高博 44/50 2回
8 佐藤道雄 5/11 2回
8 武内 哲 24/29 2回
8 中島五郎 18/22 2回
13 梶谷光春 2 1回
13 坂田葦男 4 1回
13 堀澤聡志 36 1回
13 杉浦悦子 (15) 0.5回
13 平岡正幸 (7) 0.5回
担当人数:17名

原画 ―――― (今では有名な、こんな人達も関わっています?!)
1 富永真里
(とみながまり)
1/8/12/16/23/31/34/39/43/48 10回 『魔法のプリンセス ミンキーモモ(新)』 作画監督
『美少女戦士セーラームーンS』 作画監督
『恐竜冒険記ジュラトリッパー』 キャラクターデザイン
2 近永早苗 3/20(小林)/26/31/34/39/48 7回 『アイドル天使ようこそようこ』 キャラクターデザイン
『リトルラバーズ シーソーゲーム』 キャラクターデザイン
3 只野和子 1/3/8/12/16 5回 『美少女戦士セーラームーン』 キャラクターデザイン
『ぷちぷり*ユーシィ』 キャラクターデザイン
4 菊地洋子 29/41/46 3回 『NOIR』 キャラクターデザイン
『.hack //黄昏の腕輪伝説』 キャラクターデザイン
4 木村貴宏 38/44/50 3回 『勇者王ガオガイガー』 キャラクターデザイン
『ベターマン』 キャラクターデザイン
「BRIGADOON まりんとメラン』 キャラクターデザイン
6 斉藤英子 31/49 2回 『バトルアスリーテス大運動会(TV)』 作画監督
『地球防衛企業ダイ・ガード』 総作画監督
6 千羽由利子 31/49 2回 『鋼鉄天使くるみ』 キャラクターデザイン
『To Heart』 キャラクターデザイン
『フィギュア17 〜つばさ&ヒカル〜』 キャラクターデザイン
8 芦田豊雄 8 1回 『サイボーグ009(新)』 キャラクターデザイン
『銀河漂流バイファム』 キャラクターデザイン
『成恵の世界』 総監督
8 吉松孝博 12 1回 『新世紀GPX サイバーフォーミュラ』 キャラクターデザイン
『トライガン』 キャラクターデザイン
『学園戦記ムリョウ』 キャラクターデザイン

Pick Up! ―――― (この人達は個別にページを用意してみました(笑))
File.01 山内則康 キャラクターデザイン・作画監督 2003.06.28 Up!!
File.02 渡辺俊幸 音楽(劇伴)担当 2004.05.30 Up!!
File.03 矢島晶子 「田村えり子」役 声優 Coming Soon
File.04 荒川稔久 脚本担当 Coming Soon
◎ 以降、続々追加予定です! ◎
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